【2026年施行】不動産登記の新ルールと海外在住者が注意すべき2つのポイント
2026年、日本の不動産登記制度が大きく見直され、海外に住む方にも直接影響する2つの新しいルールが順次スタートしました。
日本国内に実家やマンションなどの不動産を所有している方、または、将来日本の親などから不動産を相続する予定がある方は、内容を確認しておきましょう。
- 2026年4月1日〜:住所・氏名の変更登記が「義務化」(変更から2年以内)
- 海外居住者は「スマート変更登記(自動連携)」の対象外となるため自ら申請が必要
- 2026年10月5日〜:不動産登記時の「国籍等」の申出が義務化
- 申出には「本籍地記載の戸籍の附票」等の書類が必要(日本国籍者も対象)
1. 住所・氏名の変更登記の義務化(2026年4月1日施行)
不動産の所有者は、引っ越しや結婚などで住所・氏名に変更があった場合、変更日から2年以内に変更登記を申請することが義務付けられます。正当な理由なく申請を怠った場合、5万円以下の過料(罰則)の対象となる可能性があります。
海外在住者の注意点
国内在住者の場合、住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)を活用して職権で住所変更を行う「スマート変更登記」が利用可能です。しかし、海外居住者は住基ネットの対象外となるため、自動的には変更されません。
海外での転居や氏名変更があった場合は、従来通りご自身で変更登記の手続きを行う必要がありますのでご注意ください。
2. 登記申請時の「国籍等」の申出義務化(2026年10月5日施行)
売買や贈与だけでなく、相続によって不動産の所有権を移転する登記を行う際、所有者となる個人の「国籍等」の情報を法務局へ申し出る仕組みが始まります。この制度は外国籍の方だけでなく、日本国籍の方も対象となります。
必要となる証明書類
申出にあたっては、国籍等を証明する書類として、本籍地が記載された「戸籍の附票の写し」や「住民票の写し」などの提出が求められます。
海外から日本の戸籍関係書類(戸籍の附票など)を取り寄せるには時間がかかるため、相続登記や売却手続を予定している方は、あらかじめ余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。
※なお、申出された国籍等の情報は、一般に公開される「登記事項証明書(登記簿謄本)」には記載されません(非公開情報として管理されます)。

早めの準備と専門家への相談を
海外在住者の手続きでは、日本国内での手続きに加えて「在外公館での証明書発行(在留証明・署名証明)」や「日本からの書類取り寄せ」など、事前の準備に時間を要するケースが多くあります。
「実家の相続登記をまだ行っていない」「海外へ引っ越してから住所変更登記をしていない」という方は、この機会に所有不動産の登記状況をご確認ください。
具体的な必要書類や手続きの流れについては、管轄の法務局や司法書士などの専門家へ相談することをおすすめします。


参考:法務省「住所等変更登記の義務化」「スマート変更登記について」

