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EU向け国際郵便のルール変更|追加手数料・PID提出と国別の発送条件を解説

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2026年11月1日から、日本からEUへ送るネット通販品に追加手数料が課され、商品を識別する情報の提出も必要になりました。送付先によって利用できる発送方法も異なります。日本の商品を取り寄せる海外在住者に向けて、変更点と注意点をまとめます。

EU向け国際郵便の主な変更点

日本郵便は2026年10月30日、EU向け国際郵便の関税・手数料や発送条件に関する案内を更新しました。

主なポイントは、以下の4点です。

  • 150ユーロ以下のネット通販品にも関税がかかる(2026年7月から)
  • ネット通販品に追加手数料「UHF」がかかる(2026年11月から)
  • 150ユーロ以下のネット通販品は製品識別コード「PID」の提出が必要(同月から)
  • 送付先やIOSS制度の利用有無によって発送条件が異なる

日本の販売店から購入する商品と、家族などから送られる個人間の贈答品では、取り扱いが異なります。

ネット通販品には関税と追加手数料がかかる

EUでは、2026年7月1日から150ユーロ以下の輸入品に対する関税の免税措置が撤廃されました。さらに、11月1日から「UHF(ユニオンハンドリングフィー)」が導入されています。

日本郵便が案内する関税とUHFの取り扱いは、以下のとおりです。

荷物の区分・内容品合計額関税UHF
ネット通販品:150ユーロ以下内容品ごとに3ユーロ内容品ごとに2ユーロ
ネット通販品:150ユーロ超EU共通税率内容品ごとに2ユーロ
個人間の贈答品:45ユーロ以下免税免除
個人間の贈答品:45ユーロ超EU共通税率対象外

150ユーロ以下のネット通販品は、内容品ごとに関税とUHFの合計5ユーロがかかります。 荷物1箱ごとや、HSコードごとの計算ではありません。

なお、この金額だけで受け取りに必要な費用がすべて賄われるわけではなく、VAT(付加価値税)なども別途確認が必要です。

家族からの贈り物と通販品は扱いが異なる

個人間の贈答品は、内容品合計額が45ユーロ以下なら関税・UHFとも免除されます。45ユーロを超える場合は、EU共通税率による関税の対象です。

また、販売する差出人が個人であっても、ネット通販品はBtoCに該当します。 「個人が送る荷物だから贈答品になる」とは限らない点に注意してください。

150ユーロ以下のネット通販品はPIDの提出が必要

2026年11月1日から、内容品合計額が150ユーロ以下のネット通販品を郵送する場合、発送時に製品識別コード(PID)の提出が必要になりました。

PIDとは、商品を識別するための商品IDやメーカー型番などです。

PIDの種類主な例提出の扱い
マーチャントPIDショップの商品ID、SKU必要
メーカーPIDメーカー型番、モデル番号、品番必要
標準PID標準的なバーコード番号
JAN、EAN、UPC、GTIN、ISBN
該当する場合に必要

メーカーPIDがない場合は、標準PIDをメーカーPIDとして入力できます。

PIDの提出には、日本郵便が案内するZonos社のアプリ等を利用します。情報が未提出だったり、内容に不備があったりすると通関手続きに影響し、配達が遅れる可能性があります。

日本の販売店から取り寄せる場合は、発送側がPIDの提出に対応しているか確認しましょう。

送付先によって利用できる発送方法が異なる

EU向けであっても、すべての国で同じ発送方法を利用できるわけではありません。特に、IOSS制度を利用するかどうかと、関税等の支払方法によって条件が変わります。

IOSS・DDP・DAPとは

それぞれの意味は、以下のとおりです。

  • IOSS:150ユーロ以下の通販品について、販売時にVATを徴収し、販売事業者側がEUの税務当局へ納税する制度
  • DDP:差出人が関税等を事前に支払う方法
  • DAP:受取人が関税等を支払う方法

IOSSはVATの申告・納税に関する制度で、DDP・DAPは関税等を誰が支払うかという区分です。 購入時にVATを支払っていても、発送方法の条件は別途確認する必要があります。

主な国の発送条件

日本郵便の10月30日更新資料をもとに、11月1日以降の主な国の条件を整理すると、以下のようになります。

送付先IOSS利用時のDDPIOSS利用時のDAPIOSSを利用しない発送
イタリア・オランダ・スペイン○○○
フランス・デンマーク・フィンランド○×○
スウェーデン○×○
ベルギー○×○
アイルランド×○○
オーストリア・チェコ・ポルトガル××○
ドイツ×××

※ネット通販品について、日本郵便の掲載表にある発送方法を整理したものです。IOSS利用時の欄は内容品合計額150ユーロ以下が対象です。○でも内容品・郵便種別などの条件確認が必要です。

特に、11月1日から次の点が変更されています。

  • スウェーデン:IOSS利用時のDAPが利用不可に
  • ベルギー・レユニオン:IOSS利用時のDDPが利用可能に
  • ドイツ:IOSSを利用しない発送も不可となり、掲載表のネット通販品の発送方法がすべて利用不可に

ドイツの制限は、この案内に掲載されたネット通販品の発送方法に関するものです。家族からの贈答品や書類を含む、すべての郵便物が停止したという意味ではありません。

通常の国際郵便で発送できない場合の代替手段

日本郵便は、DDPで差し出しができない国への代替手段として、国際宅配便「UGX」を案内しています。ただし、キプロス・ギリシャは対象外です。

また、欧州向けの「UGX(通常)」は引受けが停止されているため、利用を検討する場合は、「UGXプライム」「UGX越境EC配送サービス」の対象国や契約条件を発送側で確認する必要があります。

日本から発送してもらう前に確認したいこと

日本の商品を取り寄せる場合は、購入・発送前に次の点を確認しましょう。

  • 荷物の区分:ネット通販品か、個人間の贈答品か
  • 内容品合計額:150ユーロ以下か、贈答品なら45ユーロ以下か
  • PIDへの対応:販売店が必要な商品識別情報を提出できるか
  • 発送条件:送付先で利用できる方法か、IOSSを利用するか
  • 費用の負担:関税・UHF・VATなどを、いつ誰が支払うか

DDPで発送する場合は、Zonos社のアプリ等で輸入申告・事前支払い・ラベル作成を行います。利用時には同社所定の手数料もかかります。支払い後に国際郵便マイページサービスで別のラベルを作ると、申告情報が連携されないため注意が必要です。

海外在住者にとっては、購入価格や送料に加え、輸入時の費用と発送可否の確認が大切になります。 日本の販売店や発送する家族にも、送付先の最新条件を確認してもらいましょう。

参考:日本郵便「EU向け郵便物の関税・UHF・PID・国別発送条件のお知らせ」

監修者
海外暮らしINFO
海外暮らしINFO
海外在住者の実体験や公的機関の情報をもとに、海外からでも具体的に行動できる情報をわかりやすく解説しています。
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