海外からの一時帰国時に便利なeSIMの選び方と設定方法を解説

海外在住者が一時帰国する際、スマホの通信環境を確保することは重要な課題です。従来のSIMカードやモバイルWi-Fiでは、日本到着後の申込み手続きや返却の手間が大きな負担でしたが、最近では「eSIM」の人気が高まっています。
本記事では、オンライン完結で利用できる「eSIM」について、一時帰国時に利用するメリットや選び方、設定手順について詳しく解説。一時帰国時のeSIM利用に関する注意点もお伝えします。事前準備のポイントを押さえて、スムーズな帰国を実現しましょう。
- 一時帰国時の通信には、カードの差し替え不要のeSIMが便利
- eSIMはオンライン契約で出発前に設定でき、到着直後から利用可能
- 滞在期間に応じて、月額型とプリペイド型から選ぶのがおすすめ
- 日本での電話番号やSMS認証が必要な場合は、通話付きeSIMを選択
- プロファイル削除後の復旧はできないので、設定時には注意が必要
※ 本記事は、海外在住者が日本へ一時帰国する際のeSIM利用に関する一般的な情報をまとめたものです。通信事業者や契約条件は変更される場合があります。最新のプラン内容や対応端末については、各eSIM提供会社の公式サイトで必ずご確認ください。
日本への一時帰国にはeSIMがおすすめ

海外在住者が一時帰国する際、大きな悩みの一つが日本での通信手段です。物理SIMやモバイルWi-Fiがよく利用されてきましたが、近年は「eSIM」を利用する人が増えてきました。そこでまずは「eSIM」の仕組みや従来方式との違いについて解説します。
eSIMとは
eSIMとは「embedded SIM(組み込み型SIM)」の略で、スマホ本体に内蔵されたデジタル形式のSIMのことです。従来のようにカードを差し替える必要がなく、通信事業者の情報(プロファイル)をデータとして端末に直接書き込むことにより通信ができます。
海外からでもオンラインで契約でき、スマホの設定で簡単に切り替えられるため、旅行者や海外在住者の一時帰国時にも非常に便利な仕組みです。帰国前に事前設定しておけば、到着直後からインターネットに接続して利用できます。
参考:総務省「eSIMサービスの促進に関するガイドライン」
従来のSIMカードとの違い
従来のSIMカードは物理的なチップで、スマホのスロットに挿入する必要があります。一時帰国時に利用する場合、日本で新しいSIMカードを調達してから装着・切り替えを行い、帰国後に返却や廃棄手続きをする手間がかかりました。
一方、eSIMはデジタルデータのため、紛失や破損の心配がなく、海外からでも即日発行が可能。設定もQRコードを読み込むだけで完了するため、帰国直前の忙しい時期でもスムーズに準備できます。eSIMは時間と手間を大幅に省ける新しい選択肢といえるでしょう。
一時帰国でeSIMを利用する7つのメリット

海外在住者が日本へ一時帰国する際、eSIMを利用することで得られるメリットは多岐にわたります。手続きの手軽さから通信の柔軟性、コスト効率まで、eSIM活用の実践的なメリットについて見ていきましょう。
一時帰国でeSIMを利用する7つのメリット
- オンライン完結でスムーズに利用できる
- 渡航前の設定で日本到着後からすぐ使える
- スマホ内で海外と日本のSIMの切り替えが可能
- 日本の電話番号を取得できる
- SIMカード不要で紛失・破損リスクなし
- 短期間のプランが豊富でコストを節約できる
- 日本の通信速度で快適に使える
1.オンライン完結でスムーズに利用できる
一時帰国時にeSIMを使う最大の利点は、契約から利用開始までをすべてオンラインで完結できる点です。従来のSIMカードの場合、日本国内の店舗で物理的なカードを受け取るか、郵送対応を待つ必要がありました。
しかし、eSIMであれば、受け取りや返却の手続きが不要なので、店舗に行く必要がありません。専用サイトやアプリから申し込み、スマホでQRコードを読み込むだけで設定が完了します。帰国準備の合間でも簡単に手続きができるため、スムーズに利用できるでしょう。
2.渡航前の設定で日本到着後からすぐ使える
出発前に事前設定しておけば、日本到着後すぐに通信を開始できる点もメリットです。空港でのWi-Fi接続やSIM交換の手間がなく、着陸後すぐにインターネットに接続できます。空港で家族や友人に連絡したり、地図アプリを開いたりできるので安心です。
特に小さな子どもを連れての帰国や、到着直後に移動が必要な場合は、すぐにネット検索やサービス利用ができると非常に便利です。eSIMを事前に設定しておけば、空港で通信トラブルに悩まされることも少なく、一時帰国の時間を無駄なく活用できます。
3.スマホ内で海外と日本のSIMの切り替えが可能
eSIMとデュアルSIM対応端末の組み合わせにより、物理SIM(海外で使用中のカード)とeSIM(日本用)の両方をスマホに設定できます。これにより、一時帰国中も海外の電話番号を維持したまま、同時に日本の通信サービスも利用できるので便利です。
従来のSIM交換方式では、SIMスロットを切り替える度に電話番号も切り替わり、海外での重要な連絡先や認証システムが一時的に使用できなくなるリスクがありました。eSIMなら、スマホ内の設定変更だけで、データ通信や通話のルートを切り替えられるため、海外の仕事や家族との連絡が必要な方にとっては、極めて実用的なメリットといえます。
4.日本の電話番号を取得できる
電話番号付きのeSIM(音声付きプラン)を選べば、日本国内のサービスをよりスムーズに利用できます。一時帰国中には、病院や美容院の予約、宅配サービス、役所の手続き、公共サービスの申し込みなど、日本の電話番号が必要になるシーンは少なくありません。
eSIMであれば、海外在住者もオンラインでの申し込みで日本の電話番号を取得でき、国内で連絡先が必要なときにも便利です。銀行やクレジットカードのSMS認証、緊急時の通話にも対応でき、短期滞在でも安心して過ごせるでしょう。
5.SIMカード不要で紛失・破損リスクなし
eSIMはスマホの内部でデータとして管理され、SIMカードを抜き差しする必要がないため、紛失や破損のリスクがありません。一時帰国する際、入れ替えた物理SIMを紛失したり、挿入時に破損させたりする心配が不要です。
海外在住者が日本の通信事業者にSIMを再発行してもらうのは手間がかかりますが、eSIMならオンラインで再発行の手続きが可能。万が一スマホを紛失した場合でも、新しい端末でeSIMの情報をダウンロードし直すだけで利用できます。旅行や一時帰国中に通信が途絶える心配がない点も大きな安心材料です。
6.短期間のプランが豊富でコストを節約できる
一時帰国の滞在期間が短い場合でも、eSIMなら必要な日数分だけ利用できるプランが豊富です。短期間のプランなら物理SIMを使用するより料金が安いことが多く、1GB単位や日数で購入できるため、無駄な通信費を抑えられるでしょう。
データ容量の追加もリアルタイムで簡単にでき、急な予定変更にも柔軟に対応が可能。長期契約や解約手続きも不要なので「短期間だけ日本で通信したい」という海外在住者にとって理想的な選択肢です。データ通信専用プランを選べば、コストをさらに節約できます。
7.日本の通信速度で快適に使える
空港やカフェの無料Wi-Fiは不安定なこともありますが、eSIMを利用すれば日本の通信キャリアの高速回線を使えます。多くの海外拠点では、通信インフラが日本ほど整備されておらず、4G LTE回線の安定性やスピードが劣る状況が一般的です。
一方、日本国内は5G対応エリアが急速に拡大し、LTE回線も安定した高速通信が実現しています。eSIMを利用して大手キャリアの回線に接続すれば、動画視聴、ファイルのアップロード・ダウンロード、SNSの利用など、あらゆるネット活動が快適に行えるでしょう。
一時帰国者向けeSIMの選び方

一時帰国でeSIMを利用する際は、滞在期間や通信の目的に合わせてプランを選ぶことが大切です。料金だけでなく、通信品質やサポート体制も確認しましょう。
一時帰国者向けeSIMの選び方
- eSIMの契約プラン
- 通信回線(対応キャリア)
- 電話番号の必要性
- データ通信量
- データ容量追加の可否
- サポート体制
eSIMの契約プラン
eSIMには「月額型」と「プリペイド型」があり、一時帰国の滞在期間によって最適なプランが異なります。それぞれの違いを比較し、自分の滞在予定に合うプランを選びましょう。
月額型:1か月以上の長期帰国に
1か月以上の滞在予定なら、月額型eSIMが便利です。定額料金で毎月一定のデータ容量を利用できるプランで、楽天モバイルやドコモのahamo、auのpovoなどが提供しています。月額型eSIMは音声通話付きプランも多いため、国内の電話番号が必要な方にもおすすめです。
ただし、月額型は契約期間中のキャンセルや、解約時の規定をしっかり確認しておくことが重要です。帰国予定日が決まっている場合は、3か月(90日間)、6か月(180日間)など滞在期間に合わせてプランを選びましょう。
プリペイド型:1~2週間の短期帰国に
数日から2週間程度の一時帰国なら、使い切りのプリペイド型eSIMが経済的です。7日間3GB、14日間10GBのように、利用期間と容量があらかじめセットになっているプランで「トリファ」「airalo」「World eSIM」などから提供されています。
プリペイド型eSIMは契約や解約の手続きが不要で、使い終わったら自動的に無効化されるため手間がかかりません。一時帰国の際にデータ通信のみを利用したい方にもおすすめです。
通信回線(対応キャリア)
日本国内で快適にネット接続するためには、eSIMの通信回線を確認することが重要です。通信回線は、大きく「MNO(通信網を自社保有)」と「MVNO(他社の回線を利用)」に分かれます。それぞれのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
| 通信回線の種類 | メリット | デメリット | 例 |
| MNO (大手キャリア系) | ・通信速度・安定性が高い ・広範囲をカバーしている ・5Gや音声通話サービスに対応 | ・料金が高め(プランによる) ・SIM再発行や解約時に手数料が発生することがある ・プランの選択肢が煩雑な傾向がある | ・ドコモ(ahamo含む) ・au(povo含む) ・ソフトバンク(LINEMO含む) ・楽天モバイル |
| MVNO (格安SIM系) | ・利用料金が安くコスパが良い ・データ専用、短期プランなど選択肢が多い | ・混雑時に速度が低下しやすい ・提供エリアが限定的 ・サポートがオンライン中心(店舗非対応) | ・Airalo ・JapanConnect eSIM ・HISモバイル など |
海外在住者が帰国する際、実家や滞在先の地域にあわせて、最適なサービスを選択することが重要です。例えば、地方での利用が想定される場合は、対象エリアが広いMNOの回線を利用するサービスが便利でしょう。混雑時もスムーズに使いたい方にもMNOがおすすめです。
一方、都市部のみでの利用であれば、MVNOの低コストサービスが有力な候補になります。帰国ルートや滞在エリア、想定される利用シーンを考慮して決定してください。
電話番号の必要性
一時帰国中に日本国内で電話やSMS認証を使いたい場合は、音声通話付きのeSIM(通話機能付きプラン)を選ぶ必要があります。医療機関への予約、役所での各種手続き、本人確認が必要なサービス利用時には、日本の電話番号が求められることが少なくありません。
一方、帰国中のネット検索、SNS利用、メール送受信など、インターネット経由での連絡が中心であれば、データ通信専用プランでも対応可能です。データ専用であれば、通話付きプランよりコストを抑えられます。用途に応じて、自分に必要なプランを選択しましょう。
データ通信量
一時帰国中の利用目的に応じて、必要なデータ容量を把握しておきましょう。友人との外出や旅行先での移動が多い場合は、5GB以上あると安心です。逆に、実家でWi-Fi環境が整っており、外出時にネット検索をする程度なら1日1~2GB程度で十分に利用できます。
たとえば、帰国期間が2週間の場合は「控えめ利用で10GB」「通常利用で25GB」「頻繁利用で50GB」程度を目安に、利用シーンに合わせて選びましょう。控えめなプランを選択し、必要に応じてデータを追加購入するのも一つの方法です。
データ容量追加の可否
eSIMサービス選択時に見過ごされやすいポイントが、追加容量購入の可否です。eSIMは、アプリやウェブ上で簡単にデータ容量を追加できるプランが多くあります。追加購入ができると、データを使い果たしてしまった場合でも、新しいSIMを買い直す必要がありません。
追加購入ができない場合、容量を使い切ると通信速度が制限される(低速化)場合があります。サービスの選択時には「容量追加購入の方法」「追加容量の料金」「追加購入から利用開始までの時間」を確認し、柔軟に追加できるプランを選んでおきましょう。
サポート体制
eSIMの利用中にトラブルが発生した場合、迅速にサポートが受けられるかどうかも重要です。日本国内のサポート窓口があるサービスなら、電話やチャットで日本語による対応が受けられます。eSIMの再発行が必要なときも、スピーディに対応してもらえるでしょう。
一方、海外を拠点とするeSIM提供企業の場合、メール対応のみ、または日本語対応がない可能性があります。日本の大手キャリアが提供するeSIMサービスであれば、実店舗でのサポート対応も受けられるため、より安心して利用できるでしょう。
eSIMの設定方法と利用開始の流れ

一時帰国でeSIMを使う際は、申し込みから設定、利用開始までの流れを理解しておくことが重要です。特に初めて使う場合は、渡航前に設定を済ませておくことをおすすめします。
eSIMの申し込み
まずは希望する通信事業者やプランを選び、eSIMを申し込みましょう。ほとんどのサービスは公式ウェブサイトのフォームで、メールアドレス、氏名、利用期間、必要なデータ容量などの情報を入力すれば申込みが完了します。
支払いはクレジットカード決済が一般的で、申し込み後にメールでQRコードやプロファイルリンクが届く流れです。海外からでも契約できる事業者を選べば、日本到着前にすべての準備を完了できます。
eSIMの登録
次に、QRコードやプロファイルを使ってスマホにeSIMを登録します。スムーズに登録するには、安定したWi-Fi環境で設定することが重要です。手順に沿って慎重に設定しましょう。
Wi-Fi環境下でeSIMプロファイルを読み取る
eSIMの設定は、インターネット接続が必要です。安定したWi-Fi環境でQRコードを読み取りましょう。空港や機内Wi-Fiは通信が不安定な場合があるため、出発前に自宅やホテルなどで設定しておくのがベストです。
- iPhoneでの設定手順
- 「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」→「QRコードを使用」
- カメラアプリを開いてQRコードをスキャン
- eSIMのプロファイルをインストール
- 必要に応じて通信業者からの確認コードを入力
- Androidでの設定手順
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」
- 「SIMのダウンロード/eSIM追加」を選択
- カメラアプリを開いてQRコードをスキャン
- eSIMのプロファイルをインストール
案内に従ってeSIMプロファイル(通信情報データ)をインストールすると、回線情報が自動的に端末へ登録されます。登録後は、通信事業者名が表示されるか確認しておきましょう。
APNの設定を行う
事業者によっては、インターネット接続のために「APN(アクセスポイント名)」の入力が必要です。事前に事業者の案内メールや公式サイトを確認し、正しい設定値を入力しましょう。入力ミスがあると通信できないため、慎重に行うことが大切です。
- iPhoneでの設定手順
- 「設定」→「モバイル通信」→「モバイル通信プランを追加」を選択
- 画面下部の「詳細を手動で入力」を選択し、設定値を入力
- 「モバイル通信」で回線をオンにして有効化
- データローミングをオンにして有効化
- Androidでの設定手順
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」
- 追加したeSIMをオンにして有効化
- 「モバイルデータ」と「ローミング」をオンにして有効化
- 画面下部の「詳細設定」→「アクセスポイント名」を選択
- 画面右上の「+」を選択して、APNの情報を入力(編集)して保存
eSIMの設定方法は、利用中の端末やサービス業者によって異なる場合があります。サービス事業者からの案内を必ず確認したうえで設定を進めましょう。
再起動または機内モードを切り替える
設定完了後は、一度スマホを再起動するか、機内モードを切り替えて通信をリセットしましょう。再起動により新しいeSIMのプロファイル設定が反映され、通信が有効になります。
再起動完了後「設定」→「モバイル通信/モバイルネットワーク」でプロファイルが正常に認識されているか、アンテナピクトが表示されているか確認します。海外で設定している場合は、eSIMの登録までを行い、日本到着後に再起動して通信状況をチェックしましょう。
参考
Apple「iPhoneでeSIMを設定する」
World eSIM「eSIMの設定方法 Android」「eSIMの設定方法 iOS」
eSIMの利用終了
利用期間が終わったら、不要になったeSIMのプロファイルを削除します。ほとんどのサービスは、自動的に利用期限に達するとプロファイルが無効化される仕様です。しかし、再利用しない場合は、不正課金や情報漏洩のリスクを防ぐためにプロファイルを削除しましょう。
プロファイルを削除する方法は「設定」の「モバイル通信/モバイルネットワーク」から該当するeSIMを選び「削除」を実行すれば完了です。プロファイルを一度削除すると、ほとんどのサービスでは再度のダウンロードができません。チャージして再利用する予定がある場合は、削除せず無効化(OFF)しておくことをおすすめします。
一時帰国時のeSIM利用に関する注意点

eSIMは便利な通信手段ですが、利用時にはいくつかの注意点があります。事前確認を怠ると「設定できない」「通信できない」といったトラブルが起こることもあるため、出発前に次のポイントをチェックしておきましょう。
端末のeSIM・SIMフリー対応可否
eSIMを利用できるのは、対応機種でかつSIMロックが解除されているスマホのみです。
iPhoneの場合、iPhone XS/XR以降のモデルがeSIM対応ですが、iPhone X以前のモデルはeSIMに対応していません。Androidはメーカーと年式によって異なりますが、Google PixelやSamsung Galaxyの比較的新しい機種が対応しています。
また、日本で購入した端末は、SIMロックが残っているケースがあるため、渡航前に必ず解除しておきましょう。SIMロックとは、特定のキャリアでしか通信できないように制限された状態のこと。SIMロックされた状態では、海外発行のeSIMや他社の回線が利用できません。SIMロックの解除は、各キャリアの店舗または公式サイトで行えます。
本人確認書類の必要性
月額型や電話番号付きのeSIMを契約する場合、日本の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)の提出や、国内住所の登録が必要となるケースがあります。海外在住者の場合、条件を満たせず申し込みできないこともあるため、事前に確認が必要です。
海外への転出届を出している場合、親族の住所や一時滞在先の住所を使用、または本人確認不要のプリペイド型eSIMの利用がよいでしょう。データ通信のみのプランは、本人確認書類の提出や住所の登録不要で契約できる傾向があります。
eSIMプロファイルの取り扱い
前述したとおり、eSIMのプロファイルを削除すると、ほとんどのサービスでは再ダウンロードができません。帰国期間中に誤ってプロファイルを削除すると、そのeSIMサービスは利用できなくなり、新たに申し込んで設定し直す必要があります。
また、一時帰国中、新しい端末に機種変更する場合も注意が必要です。eSIMのプロファイルは、特定の端末に紐付けられる場合があり、新しい端末での復旧ができないケースもあります。機種変更の予定がある場合は、事前に利用予定のeSIMサービスに相談しましょう。
eSIMを有効にするタイミング
「いつからプロファイルを有効化するか」という判断は、利用料金に直結する重要なポイントです。eSIMのプランには、プロファイルの設定直後から有効になるものと、初回通信時に有効化されるものがあります。渡航前に有効化してしまうと一時帰国前に利用期間が消化され、無駄に消費してしまうこともあるので注意しましょう。
利用開始日を自由に選べるeSIMを選び、実際に通信を開始するタイミングを調整すると、より効率的に使えます。プランの説明に「アクティベーション条件(有効期間)」がある場合は必ず確認しておきましょう。
一時帰国中の通信手段はeSIMが便利
海外在住者にとって、一時帰国中の通信手段として最も便利なのがeSIMです。渡航前にオンラインで契約・設定でき、到着直後からすぐに使えます。SIMカードの受け取りや差し替えの手間もなく、複数の回線をスマホ1台で管理できるのも魅力です。
短期滞在向けの手頃なプランも多く、必要な期間だけ使える柔軟さもポイント。空港やカフェの不安定なWi-Fiに頼ることなく、日本滞在中も安定した通信環境を確保できます。一時帰国をする際は、早めにeSIMを準備しておくと、安心して滞在をスタートできるでしょう。






