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一時帰国時に使える日本の海外旅行保険は?

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海外在住者が一時帰国し、1年以内に再出国する場合には、国民健康保険に加入できません。そこで備えておきたいのが、海外旅行保険。急に病気になったり、怪我をしたりしても安心して診療を受けられます。とはいえ、居住国で保険に加入するのが難しい人も多いでしょう。

そこで今回は、一時帰国時に使える日本の海外旅行保険ついて詳しくお伝えします。すでに帰国している人が加入できる保険もあるので要チェックです。

訪日外国人向け海外保険(インバウンド保険)

主に日本に来日する外国人向けの海外旅行保険です。海外に転出届を出している非居住者であれば、日本人も加入できます。

訪日海外旅行保険の一番のメリットは、日本に入国後でも加入できること。短期間の一時帰国で国民健康保険への加入が認められなかったり、入国後に必要性を感じたりした場合でも対応できます。数日~数週間の一時帰国時に備えたい人におすすめです。

TOKIO OMOTENASHI POLICY/東京海上日動火災保険


出典:tokiomarinenichido.jp

入国後5日以内であればインターネットから申込でき、英語のほかに中国語・韓国語にも対応しています。保険期間は最大31日、治療および移送費用は最大1,000万円まで補償。新型コロナウイルス(covid-19)にも対応しています。(2021年6月現在)

パスポート・クレジットカードの紛失盗難サポートや、空港・ホテル間の送迎手配・予約(送迎費別途)などのサービスを受けられるほか、独自の「TOKIO MARINE Safety Information」アプリにて、観光情報や災害時の情報配信が利用できます。

加入条件・契約者:満18歳以上満69歳以下の個人
・被保険者:満69歳以下(始期日時点)
申込方法・入国後5日以内に日本国内からネットで申込
・台湾・香港・中国・韓国:入国前に各国内からネットで申込可能
・クレジットカード払いのみ対応
補償期間入国日から出国日まで最大31日
補償内容治療費用・移送費用
疾病治療費補償1000万円まで
保険料・最短1日間:760円
・最長31日間:8,970円
その他のサービスキャッシュレス治療サービス・移送サービス・通訳・トラベルプロテクト(パスポート・クレジットカードの紛失・盗難時のサポートなど)・観光情報や災害情報の配信アプリの利用
申込言語英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語

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訪日旅行保険/損保ジャパン日本興亜


出典:https://sompo-japan-co.jp

入国後30日以内ならいつでもインターネットで申込でき、英語・中国語・韓国語に対応しています。保険期間は最大30日、治療費用は最大1,000万円まで補償。日本国内にある約800の提携医療機関であれば、キャッシュレスで診療可能です。

居住国にて治療を受けたことがある病気の症状が急に悪化し、日本で治療を受けた場合の治療費も補償してもらえます(治療・手術目的で訪日した場合は不可)。本国への移送サービスやトラベルプロテクトは含まれませんが、その分、保険料は少し抑えめです。

加入条件・契約者:とくになし
・被保険者:とくになし
申込方法・入国後30日以内に日本国内からネットで申込
・クレジットカード払いのみ対応能
補償期間入国日から出国日まで最大30日
補償内容治療費用
疾病治療費補償1000万円まで
保険料・10日間まで:2,030円
・20日間まで:3,770円
・30日間まで:5,540円
その他のサービスキャッシュレス治療サービス・サポートコ-ルセンターあり
申込言語英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語

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逆海外旅行保険

日本に1か月以上滞在する人向けの海外旅行保険です。海外から一時帰国して1か月~6か月滞在する日本人や、1か月~3か月滞在予定の外国人が加入できます。

逆海外旅行保険のメリットは、長期滞在にも備えられ、治療費以外の補償が充実していること。しかし、訪日海外旅行保険とは異なり入国後には申込できず、旅行者本人ではなく日本国内にいる人が申請しなければなりません。また、補償範囲が広い分、保険料も高めです。

逆海外旅行保険/東京海上日動火災保険


出典:https://tokiomarinenichido.jp/

15歳以上~69歳以下対象のプラン2種類、0~69歳以下の対象のプラン3種類、70歳以上のプラン5種類があり、希望する補償額・補償内容に合わせて選べます。

ネットでは申込ができず、書類でのみ手続きが可能です。保険料は口座振替のみ対応しています。また、本人(被保険者)が入国後にパスポートのページをメールにて送信しなければなりません。

治療費用以外に幅広いトラブルに備えられ、保険期間・補償内容の選択肢が多い点や、70歳以上でも加入できるのがメリットです。

加入条件・契約者:日本在住の個人(親族・友人など)または法人 ※本人不可
・被保険者:0歳~満69歳(プランによる。70歳以上は条件付き可)
申込方法・入国前(フライトの3日前まで)に書類にて申込(申込書類はネットにて申請)
・銀行振込のみ対応
補償期間・日本人:入国日から出国日まで最大6か月
・外国籍の人:入国日から出国日まで最大3か月
補償内容障害死亡・傷害後遺障害・治療救援・疾病死亡・賠償責任・携行品損害・航空機寄託手荷物・航空基遅延
疾病治療費補償3000万円~無制限(プランによる)
保険料・34日まで:21,070円(M2)~35,670円(P3)
・3か月まで:48,940円(M2)~91,510円(P3)
・6か月まで:105,250円(M2)~209,280円(P3)
その他のサービストラベルプロテクト(パスポート・クレジットカードの紛失・盗難時のサポートなど)・緊急医療相談サービスなど ※ キャッシュレス治療サービスなし
申込言語日本語

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海外旅行保険の一時帰国補償特約

一般的に日本の居住者が海外旅行に行くときに加入する海外旅行保険・留学保険などに、一時帰国補償の特約をつけるものです。保険期間中に一時帰国した場合でも旅行行程中とみなし、日本滞在中の傷害・病気による治療などをカバーします。

すでに海外に滞在している人は加入できませんが、出国してから数か月後に一時帰国する予定がある場合には選択肢に含めてみるとよいでしょう。海外滞在中の補償を主の目的としつつ、一時帰国時にも備えたい場合におすすめです。

留学・駐在・ワーホリ保険/損保ジャパン


出典:https://www.sompo-japan-off.jp/

観光・留学・商用・駐在・ワーホリ・ロングステイなど、さまざまな目的にて3か月以上海外に滞在する人向けの海外旅行保険です。目的別のプランが多く、それぞれにあった特約も用意されています。

留学・商用目的で滞在する場合は最大2年、それ以外は最大1年契約でき、この範囲であれば延長が可能です。保険期間が3か月以上であれば、一時帰国中補償特約が自動でセットされ、割増にはなりません。

加入条件・契約者:-(個人・法人可)
・被保険者:日本人のみ(3歳未満・60歳以上は選べるプランに制限あり)
申込方法・出発の3か月前から出国前までにネットにて申込
・銀行振込のみ対応
補償期間
※一時帰国中補償に限る
・居住者:入国日の翌日から出国日まで最大30日間
・非居住者:入国日の翌日から出国日まで最大90日間
補償内容障害死亡・傷害後遺障害・治療救援・疾病死亡・疾病治療・賠償責任(プランによる)
疾病治療費補償1000万円~無制限(プランによる)
保険料
※個人プラン
・4か月間:89,890円(K23)~133,970円(S16)
・6か月間:141,630円(K23)~210,700円(S16)
・1年間:417,010円(K23)~597,440円(S16)
その他のサービスキャッシュレス治療サービス(成田・中部・関西空港内のみ)・緊急医療相談サービス・移送サービス・通訳など
申込言語日本語

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t@biho たびほ/ジェイアイ傷害火災保険


出典:https://tabiho.jp/

観光・商用・留学・駐在・ワーホリで海外に滞在する人の海外旅行保険です。旅行先・年齢ごとにリスクを細分化し、各領域に見合った保険料を設定しており、申込から変更・請求まですべてネットで完結します。

観光・商用目的であれば31日以内、留学・駐在・ワーホリなら最大1年契約でき、保険期間3か月以上なら割増なしで自動的に、一時帰国中補償特約がセットされます。

加入条件・契約者:満18歳以上(旅行開始日時点)で、本人名義のクレジットカード保有者
・被保険者:0歳~満69歳以下(満70歳以上は3か月以上の契約不可)
申込方法・出発の3か月前から出国前までにネットにて申込
・クレジットカード払い・キャリア決済(条件あり)
補償期間
※一時帰国中補償に限る
・居住者:入国日の翌日から出国日まで最大30日間
・非居住者:入国日の翌日から出国日まで最大90日間
補償内容障害死亡・傷害後遺障害・治療救援・疾病死亡・個人賠償責任
疾病治療費補償3000万円~無制限(プランによる)
保険料
※ 18~49歳・おすすめプラン
・3か月間:72,320円
・6か月間:131,530円
・1年間:266,370円
その他のサービスキャッシュレス治療サービス(成田・羽田・中部・関西空港内のみ)・緊急医療相談サービス・移送サービス・通訳(英語)など
申込言語日本語

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まとめ

軽い風邪程度であれば、診療費を10割負担しても保険料より安く済む場合もありますが、検査・入院・手術などが必要になったときは大きな負担になります。万が一に備えたいのであれば、それぞれの事情や帰国スケジュールに合わせて、適切な保険への加入を検討してみてください。

※記事内の情報は執筆時点でのものです。詳細・最新の情報は、各リンク先に記載されている説明をご確認ください。